脳梗塞リハビリ

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脳梗塞について

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脳梗塞とは

脳梗塞とは脳卒中のタイプの一つです。先ずは、脳卒中について説明します。
「脳卒中」という名称は、「脳に卒然(=突然)、中(あた)る」ことに由来するといわれています。弘前リハビリセンターがあります青森県の弘前市を含む津軽地域の方言では、「あたる」「あたった」と表現されます(「あたる」「あたった」という表現の方が馴染みある方もいらっしゃると思います)。
脳卒中とは、脳の動脈に何らかの障害が発生し、それによって脳の機能が失われて全身に影響を与える状態を示します。脳卒中は一般的に大きく2つのタイプに分けることができ、1つは、「脳梗塞」(脳の血管が詰まるタイプ)と、「脳出血・くも膜下出血」(脳の血管が破れるタイプ)に分けることができます。
「脳梗塞」とは、脳を養う血管が詰まることで引き起こされる病気です。脳を養う血管は大きな血管から小さな血管と太さは様々で、通常であれば脳の神経細胞の隅々まで血液が供給されています。しかし脳梗塞ではこれらの血管の一部が詰まって起こります。詰まった先には血液が流れなくなり、酸素や栄養が運ばれずに壊死してしまい大きなダメージを受けて、様々な障害が後遺症として出現します。

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脳梗塞の改善方法とは

脳梗塞の治療は一般的に、発症からの経過時間、病態、症状、後遺症などに合わせて、医療機関において医師の指示のもと、「薬物療法」「手術」「リハビリテーション」などの治療法が併用されます。

薬物療法

医療その1_薬物治療は、脳の血管に詰まった血のかたまり(血栓)を溶かし、血液の流れを再開させて脳細胞が壊死してしまう事を防ぐ治療です。血栓溶解薬を用います。

手術

医療その2_手術は、発症後4.5時間が経過して薬物療法で対応できない場合や、薬物療法を行っても効果が出なかった場合などに、「脳血管内治療」というカテーテルを用いた手術によって詰まった血管の再開通を試みる場合があります。この治療は、発症より約8時間以内で、初期所見が軽度な場合に向けて効果があると言われています。

リハビリテーション

医療その3_リハビリテーション診療は、日常生活への復帰を目的とした向けの治療です。脳梗塞による症状や後遺症の回復を目的として行われます。
脳梗塞のリハビリテーションは専門的なもので、症状も人それぞれで、後遺症の回復も人それぞれであるため、個々の状態に応じたリハビリテーションが行われます。そのため内容や期間なども個々で異なってきます。

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脳梗塞のリハビリテーションとは

脳梗塞のリハビリテーションは一般的には「急性期」「回復期」「維持期」と大きく分類されます。

急性期

急性期リハビリテーションは、専門医による治療や、看護師による疾病管理と並行して、患者様の厳密なリスク管理のもとでの速やかに開始することで、早期に日常生活動作を獲得することを目指しています。具体的には、始めはベッド上での寝返りや座る練習を行い、バイタルの安定がみられたら、立つや歩く練習を積極的に実施していきます。

回復期

回復期リハビリテーションは、自宅や病院外での生活へ戻ることを目指します。運動療法はもちろんですが、実生活での情報をもとに基本動作やADLの練習、歩行や家事動作の練習も実施していきます。

維持期

維持期リハビリテーションは、病院から自宅などに戻って、デイケアなどの介護保険リハビリテーション、クリニックでの医療保険リハビリテーションを利用し、取り戻した身体機能の維持やさらなる改善をはかり、日常生活の自立と社会復帰をめざした練習が中心になります。
しかし、この時期では保険制度上の問題により、リハビリの内容・量・質のいずれかが制限される場合もあります。

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リハビリ体験記

リハビリの一例を挙げます。

片麻痺となった方のイスからの立ち上がりについてのリハビリ

麻痺が有る足に力が入らず、また足に体重を乗せることができず、立ち上がりができなくなる場合があります。体の重さを捉える感覚が麻痺がある足では鈍くなりますが、麻痺のある身体でも反復訓練をすることで少しづつ重さを感じれるようになったり、視覚の力も借りて自分の立ち上がる姿を記憶すること、また筋力も落ちていることから足の筋力アップも並行して行うことで、1人でも立ち上がりができるようになった。という経験がありました。

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弘前リハビリセンターご利用者様の改善症例

3名の症例をご紹介します。

【症例1】仏前で正座して手を合わせる事ができました!

脳出血発症しまもなく10ヶ月経過する青森県在住のA様。モニター施術としてご協力して頂きました。後遺症として右片麻痺がありますが1本杖を使用しご自分で移動され身の回りの事もご自分で頑張って行っております。

A様は「正座する事ができたらなぁ…」とふと口にされました。

A様はご病気になる前から日課がありました。「ご仏壇にお膳を上げて手を合わせる」事です。ご病気される前はご仏前で正座する事ができましたが、現在は正座する事ができずに座椅子を使用しております。

そこで目標の1つを「お盆には正座してご仏壇に向けて手を合わせる」としました。

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【症例2】外出時の歩行に自信が持てました!

青森県在住のB様は約5年前にくも膜下出血を発症して右片麻痺の後遺症があります。今回はモニターとしてご協力して頂きました。ご希望をお聞きしたところ、『歩いて、さくらまつりに行きたい』とのことでした。

 施術前の状況として、歩行時に右足が引っ掛かることがあり、転倒への怖さから買い物等の外出先での歩行は行っていないとのことでした。また、夫は外出時に一緒ですが、歩行の付き添いは転倒への不安があるため、車椅子介助しているとのことでした。

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【症例3】台所仕事が休まずにできるようになりました!

青森県在住のD様は約3年前にくも膜下出血を発症して左片麻痺の後遺症があります。今回はモニターとしてご協力して頂きました。お困りごとをお聞きしたところ、『腰が痛い』、『立ち上がりがなかなかできない』『歩くのも不安』との訴えが聞かれました。

...続きを読む 80代女性/くも膜下出血/左片麻痺の改善症例

弘前リハビリセンターご利用者様3名のご紹介でした。

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作業療法士からのメッセージ

弘前リハビリセンターでは現在、脳梗塞を発症された方であれば、どなたでも利用できるリハビリ施設となっています。発症時期、入院や外来通院の有無、受診歴(内科・循環器科・整形外科・脳神経外科・リハビリテーション科・歯科等)の有無、受診診療科目の制限、リハビリテーション実施歴の有無などは問いません。また医療保険や介護保険のリハビリテーションとの併用も可能となっています。
脳梗塞による後遺症は軽度であっても病気以外の原因、加齢により体力や筋力が落ちてしまったり、コロナ禍で外出機会や、医療保険や介護保険のリハビリテーションサービスの利用数が減った事で、体力や筋力が落ちてしまった方などもいらっしゃいます。
当センターでは現在、お身体の状態を確認し、ご利用者様のお悩みや目標等を詳細に伺った上で、完全マンツーマンのご利用者様向けのオーダーメイドのリハビリを提供させて頂きます。    
それぞれの方が、疾患や加齢などにより諦めていた行為を再び出来るようになり、活き活きとした生活を送ることを目指しております。
また、介護保険サービスを使用されている場合は、目標をより円滑に達成するためにケアマネージャーと連携し情報共有や会議等への参加も行いますのでご安心ください。
弘前リハビリセンターでは現在、体験リハビリも実施しています。
事前受付が必要です。気になる方はこの機会にお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先:0172-40-0884(検索や探す手間を省くため所々に掲載しています)
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